介護美容写真家®︎の山田真由美です(介護福祉士)。
今日は「ハイライト」を使って、自然に若々しく見せるコツをやさしくご紹介します。
目指すのは“よく眠れた日のつや”。強いラメや厚塗りではなく、少しの光でふっくら見せる方法です。
はじめに(安全と心地よさ)
- 皮ふのかゆみ・赤み・湿疹がある場所は触らない
- 化粧品の香りが苦手な方も多いので無香料を選ぶ
- 目がまぶしい、白内障がある方には大粒ラメは使わない(目に入ると刺激になります)
- 肩や首が痛い方は、背もたれに寄りかかってもらい、顔は手で“動かす”のではなく、体の向きを少し変えて調整
- 触れる前に「今からここに少し塗りますね」と一言ずつ声かけ
用意するもの(肌にやさしい道具)
- クリームまたはバームタイプのハイライト(きめ細かなパール。無香料)
- 色は肌になじむシャンパンベージュやピンクベージュ(真っ白・銀色は不自然になりがち)
- 清潔な綿棒、やわらかいブラシ、ティッシュ
- 消毒できるスパチュラ(指を直接容器に入れない)

基本の仕込み(これで半分決まります)
- しっかり保湿(化粧水→乳液orクリーム。乾燥が強い所は少量のバームでふた)
- 薄い下地や色つき日焼け止めでトーンを整える(厚塗りはしない)
- くすみやシミは、肌色に合うコンシーラーを“点で置く→トントンぼかす”
- パウダーは小鼻まわりだけ。頬の上は基本のせない(つやを残すため)
入れる場所と手順(失敗しない置き方)
- 頬骨の上(こめかみまでの“Cライン”)
- 黒目の外側の高さから、こめかみに向かって半月形にトントン
- 米粒1つ分を指のはらで薄〜く。目尻のしわの上は避け、少し外側に置く
- 効果:顔の上がり感が出て、肌がふっくら見える
- 眉尻の下(まぶたの外側の骨の上)
- 綿棒の先で小指の先くらいの点を置き、指でひとなで
- 効果:まぶたが持ち上がって見える
- 上唇の山(キューピッドボウ)
- 米粒の1/3を“ちょん”とのせるだけ
- 効果:口角が上がって見え、口元が若々しく

プラスα(お顔立ちで選ぶ)
- 鼻筋は“目と目の間〜鼻の半分まで”にごく細く。鼻先は光らせない(毛穴やテカリに見えるため)
- あご先に米粒1/3を薄く。顔の下に“光の台”ができ、輪郭がすっきり
- 眉間や深いしわの谷、目の下の三角ゾーン、ほうれい線の溝にはのせない(しわ・段差が目立ちます)
なじませ方(こすらないのがコツ)
- 置く→トントン→指を離す。横にすべらせず、上にぼかす“上昇タッチ”
- 最後に清潔なスポンジで“軽くスタンプ”。境目が消えて自然なつやに
- ティッシュ1枚でそっと押さえて、表面の余分な光だけオフ
肌悩み・状態に合わせた工夫
- 乾燥が強い:パウダーはのせず、バーム系ハイライト。時間がたつほどなじんで自然なつやに
- 皮脂が出やすい:小鼻と額は薄くパウダー。ハイライトは頬と眉尻の下だけに
- シミ・肝斑:その上にはのせない。先にコンシーラーでトーンをそろえ、周りにハイライトを置く
- 男性:パールなしの透明バームが自然。頬骨の上と眉尻の下にごく少量
- 眼の病気がある:ラメ・大粒パールは避け、目のキワには近づけない
清潔と安心のために
- 手指消毒→スパチュラで取り分け→手の甲で量を調整
- 使い回しのブラシは毎回クリーナーで拭く
- 皮ふが薄い方、血液をサラサラにする薬を飲んでいる方は、強い圧をかけない
3分仕上げの流れ(介助者向け)
- 声かけと姿勢づくり(背もたれ+足裏を床につけて安定)
- 保湿→下地うすく→コンシーラー“点”
- ハイライトを3カ所(頬骨上・眉尻下・唇の山)に米粒2つ分以内
- ティッシュでそっと押さえ、鏡で一緒に確認
最後に ハイライトは「若作り」ではなく、「元気に見える光」を足すケアです。肌をこすらず、量は“少なすぎるかな”で止めるのが成功の鍵。
ほんの少しのつやで、表情がやわらかく、目の輝きが増して見えます。
「今日はよく眠れたみたい」「会いに行きたくなる顔」に近づける。そんなやさしいハイライト、ぜひお試しください。