高齢者撮影で最優先は「安全・快適・尊厳」。同じ方でも、座位は落ち着きと信頼感、立位は自立性と凛々しさを印象づけます。今回は介護施設での撮影の際のポージングのお話しをさせていただきます。
体の状況に合わせて選び、無理なく品よく見せる工夫をしていきましょう。

撮影前チェック
- 痛みの有無(首・肩・腰・膝)、ふらつき、息切れ、血圧の薬の服用
- 直前の姿勢変化はゆっくり(起立性低血圧予防)
- 認知症の有無、既往歴などの確認
座位の印象とポージング
- 印象:安心・知性・親しみ。座位の場合、長時間でも疲れにくく、表情が整いやすい
- 椅子条件:背もたれがあり、座面は膝下と同程度の高さ。滑らない靴・床
- 体の作り方
- お尻を奥まで。骨盤を立てるため、腰の後ろに薄いタオルを丸めて当てる工夫も
- 足裏は全面接地、届かない場合は、足台などを設置。膝はこぶし一つぶん開く(股・膝痛があれば無理せず)
- 肩を一度すくめてストンと下ろしたり腕回しをする。顎を1cm引く
- テーブルがあればテーブルを使い、テーブルの上に手を置いていただく
- 体の向きは斜め45度、肩を正面に向け向いている方の手をテーブルの上に置き、」反対側の手をそっと添える。
- アングル:目線同高〜やや上から。
- 介助の注意:車いすはブレーキ・フットサポート確認。体位調整は声かけ「せーの」で共同動作。痛みが出たら中止する。
立位の印象とポージング
- 印象:自立・凛とした強さ・活動性。立位の場合は短時間で、こまめに休憩をとりましょう
- 起立は段階的に:座位→端座位で足踏み10秒→立位(起立性低血圧に配慮)
- 体の作り方(特に男性におすすめ)
- 足幅は肩幅、つま先はやや外。片足を半歩前へ(体重比6:4)
- 膝はロックしない(微屈曲)。胸を軽く引き上げる
- 手はポケットに浅く、腕組みはみぞおちの高さで軽く(威圧感を避ける)
- 杖・壁・背もたれを安全確保用に活用。支えは画角の端に置くと自然
- アングル:目線同高〜わずかに低めからで威厳を。
- 疲労サイン(足が震える・顔色変化・呼吸増加)などの症状が出たら即座に座位へ戻します。
疾患・症状への配慮の例
- 円背・骨粗鬆症:無理に胸を張らせない。体幹は「上に伸びる」イメージで
- 変形性膝関節症:立位は短時間。足台で左右差を調整
- 片麻痺:安全側に支えを配置、動作はゆっくり一点ずつ指示
- パーキンソン:基本的には椅子で。立位の場合の合図は短く明瞭、転倒リスクに備え近くに椅子をセットしておく。
介護を受ける理由は人それぞれです。初見では病気や障害は分かりにくいです。
高齢者本人も体調の変化に気付かない場合も多いです。
目の動き、顔色、発汗などの状態の変化に注意しながら事故の無いように注意しながら
楽しく撮影をしてください。
