目の輝きは、単なる光の点ではありません。涙膜(うるおい)・視線の置き方・感情が同時にそろった時に生まれます。
メイクが仕上がって、髪の毛まで整えた瞬間に瞳の奥が輝きます。
「いつも、この瞬間の顔をとれたら一番いいのだけれど、、、。」と思うのです。
目の輝きは、本来内側がら溢れ出てくるものだと私は思うのですが、今回はテクニック的な部分をお伝えしようかと思います。

撮影前のひと工夫
・まばたきを3回する
・目を閉じて2秒キープ
開いた直後にシャッターを切る これで涙膜が整い、白目の乾きが防げます。開眼直後は瞳に自然なツヤが乗るベストタイミングです。
高齢になると顎が上がってしまいます。目を閉じる際に少し俯いていただき、目を開けるタイミングで顔を上げてもらうと目が潤い、大きく、顎も上がらず、美しく撮れます。
但し、何度もやると疲れてしまうのでタイミングを合わせるの数回でバチっと合わせられると良いでしょう。
瞳にキャッチライトを
キャッチライト(瞳に映る小さな光)は、小さめの窓光か丸レフを「10時方向」に配置 ・レフ板はあご下ではなく「胸の上」に寝かせて、瞳孔に光を入れすぎない 小さく上品なキャッチが、シニアの目元をやさしく見せてくれます。
この場合のレフ板やLED正面などは、本人の影を起こすという役割ではなく、目にキャッチを作る目的になります。
小さくでも入れてあげることでイキイキとしたお顔に見えてきます。
感情を動かす
考え込んでしまうような難しい質問はせず、短く伝わりやすい質問にしましょう。
ご本人の好きなものや好きな人の話を中心に。また、何歳になっても女性は女の子なので女心をくすぐるような質問や声掛けをすると恥ずかしそうな可愛い笑を引き出すことができます。
ほめて、ほめて、ほめまくりましょう!

屋外で鏡を使ってキャッチライトを入れてみる
屋外で小さな手鏡を持って目にキャッチライトを入れる方法をお伝えします。
- 直射を避け、空が明るい日陰で。鏡には「青空」を映して瞳へ返すイメージ。
- 空の反射は強いので、必ず浅い角度から入れてまぶしさを抑える。必要ならティッシュで減光しましょう。

実は高齢者のアイキャッチは難しい
ここまでお話しして、最後にこんなことを言うのは申し訳ないのですが、実は高齢者の場合
ライティングでアイキャッチを綺麗に入れるのは難しいのです。
理由は瞼が下がっているから。
本来であればキャッチライトが当たる部分に瞼が下がってきてしまっているので綺麗な丸ではなくお椀のような形になってしまうことが往々にしてあります。
アイキャッチを入れると言う小さなことのこだわってしまうと、良い表情を見逃してしまうのであまり気にせず
参考程度に思っておくと良いでしょう。