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70代・80代を自然に若々しく見せる撮影テクニック

よく「若く見せるには何を隠せばいいですか?」と聞かれます。

「若々しさは“引き算の誇張”ではなく、“姿勢・色・微表情”の積み上げで育てるもの」

大きな魔法ではなく、小さな心がけの連続で、驚くほど自然な若見えが生まれます。

 

呼吸と姿勢で、まずは土台づくり

  • 撮影前に深呼吸を3回。吐く息を少し長くして、肩の力をふわっと落とします。首がすっと長く見え、顔まわりが軽くなります。
  • 椅子は座面の前1/3に腰掛け、骨盤を軽く起こします。胸骨を「1cm上」へ。下腹部は引き込まず、“頭頂が宙の糸でそっと引かれている”イメージを。
  • これだけで背筋が通り、年齢感が出やすい首元のシワや肩の張りがやわらぎます。

  

微表情と視線で、やわらかな若さを

  • 口角を上げるのではなく、頬を上げながら口元の力を抜きましょう。頬のトップがふんわり上がり、肌にツヤが生まれます。笑顔を意識するよりも楽しい気持ち、嬉しい気持ちになってもらうことが重要です。
  • 目尻の力を抜いて、視線はカメラの少し上にある「見えない点」へ。瞳がうるっと柔らかく、自然な若見えにつながります。

衣装と色は「中庸」と「縦ライン」

  • 首元はVネックか、開きすぎないボートネックがおすすめ。デコルテがすっきり見えます。
  • 彩度は中くらい、光沢は弱めに。肌の質感が上品に整います。
  • スカーフや襟で縦ラインを作ると、顔まわりが軽くシャープに。

光は「逆光+白レフ」、輪郭は薄い黒で締める

  • 背面からのやわらかな逆光で髪や輪郭に“ふちどり”をしても素敵です。
  • お顔の前に白レフ(白いレフ板やコピー用紙、タオルでもOK)を入れて、頬の凹凸をやさしく均します。
  • 反対側のシャドウには黒レフ(黒い布やボード)を薄く。輪郭がキュッと締まり、自然な立体感が出ます。

新提案:“手の演出”で物語を添える

  • 年齢が出やすい手の甲は、何も隠さず“物語の小物”をそっと持っていただくと緊張感も和らぎます。
  • 本・花・めがね・お気に入りのハンカチなど、その方を語る一品を軽く。指先が自然な形になり、生活感が“品”へと変わります。

声のテンポと指示は、ゆっくり・短く

  • カメラマンの声が速いと、表情も体も固くなります。テンポはゆっくり、指示は短く。
  • 呼吸とテンポが、若々しさのいちばんの土台。撮る側の呼吸も整えて、同じリズムを共有しましょう。

どれも難しいことはありません。積み上げた小さな工夫が、その方らしい若々しさをそっと浮かび上がらせてくれます。今日も、やさしい一枚を。